オーヴァチャー について
オーヴァチャーは、1993年、ボルドーの一流シャトーの伝統にならい誕生した、オーパス・ワンのセカンドワイン。オーパスワンは飲み頃になるまでに時間がかかりますが、早くから楽しめるのが最大の魅力です。フルボディですが、若くても非常に飲みやすいため、オーパス・ワンを試したことがない方への入門編としてもおススメの1本です。
当初はオーパス・ワンの従業員のために造られていましたが、1995年からワイナリー訪問者への販売を開始。現在に至るまではその流通経路は非常に限られており入手は困難でしたが、2017年より日本での販売が開始となりました。
オーパス・ワンは「作品番号1番」の意味を持ちますが、オーヴァチャーは「序曲」を意味しています。元々はオーパス・ワンの最終ブレンドに使用されなかった、複数の異なるヴィンテージのワインをブレンドして熟成し、マルチヴィンテージで造られていましたが、2021年からシングルヴィンテージでの生産へ変更。オーヴァチャーに適した区画のブドウが主に使用され、
生育期の重要性を強調したいという想いから初めて、2021年のヴィンテージワインとして売り出されました。
オーヴァチャーは、伝統的なボルドーの4品種のぶどうをブレンドし、同一品種でありながらも異なる土壌で栽培された各ぶどうのテロワールの特徴を示すことで、ワインメーカーの芸術性を反映しています。オーヴァチャーは複数のヴィンテージをブレンドすることで、よりしなやかでふくよかなものとなり、リリース直後でもお楽しみいただけます。
オーヴァチャー2021 の特徴・評価
2021年は、春になっても寒い日が続き、熱波も続くこともなく安定した気候でしたが、オーパス・ワン史上2番目に少ない降水量となった年。限られた水を最大限に活かせるよう、例年より早めに土壌を耕作。シーズン前半の気温は低く、3月後半には降雨もありましたが、4月7日にやや遅めの萌芽を迎えました。4月、5月の暖かな気候は理想的な新梢の成長を促し、5月17日に開花。4月から収穫が完了するまでは一切雨が降らず、例年より低い収量となりましたが、収穫時の果実は高い凝縮度と風味を得ることができました。夏の間は気温が高めでしたが、38℃を超す猛暑日が長く続くこともなく安定。例年よりも少し早い8月31日に収穫を開始し、9月24日に終了しました。
オーヴァチャー2021 テイスティング・ノート
プラム、ブラックベリー、チェリーの爽やかなアロマとともに、乾いたバラの花びら、森の下草、土を感じさせるミネラル感が感じられます。口に入れると、黒スグリ、ブルーベリー、野イチゴの味わいが充満。果実味と繊細なタンニンが織り交ざり、ベルベットのような滑らかな舌触りをもらたします。微かなコーヒーとダークチョコレートのニュアンスが、融け込んだ酸味と相まって、心地良く長い余韻を導く魅惑的な仕上がりです。
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