シャトー・ペトリュスについて
シャトー・ペトリュスは、ボルドーの右岸地区ポムロールに位置する、小規模なワイナリーながらその知名度はボルドーワインの中でも群を抜くもので、高級赤ワインのひしめくボルドー地方の最高峰とも言われ、また時に世界最高峰の赤ワインとの異名を持つほどです。プリムール販売では『最も高値で取引されるワイン』と業界内外から称えられる名実ともに伝説的なワインなのです。過去ワイン・アドヴォケイトを始めとする著名ワイン評価誌で軒並み100ポイントを連続して叩き出すなど、他に類を見ないボルドーワインの最高峰ワイナリーと成り上がったペトリュスは、グランヴァンの代表格と言っても過言ではないでしょう。ペトリュスの伝説の始まりのひとつは、ボルドーの大手ネゴシアンであるムエックス社が1962年にオーナーとなった時から始まっています。ムエックスはポムロールの恵まれたテロワールの中でも特異な土壌を持つペトリュスのエッセンスを存分に引き出し
そのメリットを最大限に活かした栽培と醸造を、最高のチームで取り組んできました。拘り抜いた栽培と醸造の先に、低迷期を乗り越え世界最高峰のメルローと崇められるペトリュスの完成型が誕生したのは言うまでもないでしょう。現在もその超越した存在感と神がかったクオリティは、毎ヴィンテージ、ワインのプロやファンたちを唸らせ続けています。
シャトー・ペトリュス1987 の特徴・評価
1980年や1984年といったヴィンテージでのペトリュスの過去の実績を考えると、1987年の評価が5~6年で3~4ポイント上がっても不思議ではないでしょう。このワインは、このヴィンテージで最も奥深く、フルボディのワインのひとつで、タンニンの力強さこそ物凄いものですが、その根底にある力強さとボディは素晴らしいです。問題は、このワインが信じられないほど閉じていて、ほとんど入り込めないということです。つまり、私の評価は完全に控えめすぎるかもしれません。もしあなたが億万長者で、1987年生まれの子供にワインを買ってあげたいなら、このワインは子供が21歳になるころには、まだそれなりの状態でしょう。
シャトー・ペトリュス1987の受賞歴
ワイン・アドヴォケイト:87点
飲み頃:1990 - 2010
最終試飲日:1998/1/1
この生産者のワインを見る