シャトー・ラトゥール について
シャトー・ラトゥールは、ロバート・パーカー氏曰く「世界で最も凝縮感のある豊かで、フルボディなワインの1つ」と表現され、ボルドーの格付けシャトーにおいても最も力強い荘厳なワインという印象を確固たるものにしています。シャトーの名前でもある『ラ・トゥール(塔)』は、14世紀のか暫く続いた戦争の最中に建設され、敵から身を守るために使用された要塞でした。長らくシャトーのシンボルとしてラベルに刻まれ、今日に至ります。ジロンド川沿いに多くの畑を要するラトゥールは、優れたカベルネ・ソーヴィニヨンを育てる最高のテロワールの恩恵を受けながらも、それに甘んじることなく、常にワインを生み出すために革新的な改革を導入するなど品質向上に向けた努力を日々惜しまないシャトーです。10年ほど前からヴィオデナミ農法を取り入れたり、巨額の資金を投じて醸造施設や機械を一新しました。また長らく続くボルドーのプリムール販売から脱却するなど、伝統からの変化を恐れることなく改革を施し続けています。
シャトー・ラトゥール2012 の特徴・評価
2012年のラトゥールは、カベルネ・ソーヴィニヨン 90.2%、メルロー 9.6%、プティ・ヴェルド 0.2% のブレンドです。 中程度から濃いガーネット色で、香りはゆっくりと、熟成したモレロチェリー、焼かれたブラックカラント、ブラックベリーのコンポートの印象がやってきて、続いて鉛筆の削りくず、燻製されていない葉巻、中国の五香辛料、白檀のニュアンスに変化していきます。さらにカルダモンとユーカリのニュアンスも現れます 。 ミディアムボディの味わいは、口を覆う黒と赤のフルーツのジャムをもたらし、しっかりとした粒状の質感のフレームと素晴らしいフレッシュさを持ち、余韻に残るスパイスとミネラルのまさに花火のようなショーでフィニッシュします。 これは例年のラトゥールのワインより抑制された、比較的エレガントなヴィンテージであり、偉大なヴィンテージのような「ベルベットの手袋をはめた鉄の拳」のようなパワフルさはないかもしれませんが、それでもその優れたテロワールと舞台裏のサヴォアフェールが印象的な威厳をもって堂々と主張しています。 適度に丸みを帯びた親しみやすいタンニンを持ち、現在は飲み心地が良く、三次の特徴が魅惑的な黒系果実のコンポートにさらに知的な要素をもたらし始めているところです。 ただし、華やかなフルスイングを楽しみたい場合は、瓶の中でさらに 5 ~ 10 年寝かせて、次の 20 ~ 25 年以上にかけて味わってみましょう。
ワイン・アドヴォケイト:96+点
飲み頃:2020 - 2050
最終試飲日:2020/3/6
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