シャトー・ラフィット・ロートシルト について
1855年のメドック格付け制定の際、第1級に選ばれた4シャトーの中でも最高得点を叩き出し、名実ともにボルドーの最高峰に登り詰めたワインが、このシャトー・ラフィット・ロートシルトです。
1868年以降、ロスチャイルド(ロートシルトの英語読み)家が当主となり現在までその栄光を守り続けています。現在も5大シャトーの中で最も高値をつけることの多いラフィットはボルドーワインの頂点と認知されています。ラフィットのその名称は、『小高い丘』というフランス語に由来すると言われており、その名の通りポイヤック村とサンテステフ村の境の小高い丘に、美しい庭園とともに聳え立つ荘厳なシャトーです。一部の畑はサンテステフに属する区画ですが、特例としてラフィットの畑だけはポイヤックとして扱われています。
作付面積はカベルネ・ソーヴィニヨン70%、メルロー25%、残りの5%をカベルネ・フランとプティ・ヴェルドで分け合っています。ファーストラベルに使用されるブドウの平均樹齢はおよそ45年とされ、収穫後区画ごとにタンクに分け、それぞれのコンディションによって異なった手法を用いて緻密に発酵されます。
シャトー・ラフィット・ロートシルト2005 の特徴・評価
2005年のラフィットをブラインドとノンブラインドの両方で数回テイスティングしたところ、落ち着いた味わいになるまでにある程度の時間を要したものだと思えました。ボルドーでテイスティングしたシャトーの元詰めボトルから、グラファイトのようなブーケがグラスの中でゆっくりと広がりていきます。それはとても優雅だが強烈な印象はありません。 2005年の他のワインを思い返しても、もう少しスパイシーでタイムとセージの香りが増しているように感じます。 味わいはミディアムボディで美しくバランスが取れているラフィットらしいスタイルで、果実味の強さよりもエレガンスと落ち着きの方が勝る洗練されたポイヤックワインです。 2005年のラトゥールよりもまだ親しみやすい印象を受けます。このワインはまだ時を超えるとその優位性が大きく失われるだろうという感じがします。したがって、私はこれをさらにあと数年間置いたうえで早めに楽しみたいと思います。
ワイン・アドヴォケイト:96点
飲み頃:2022 - 2050
最終試飲日:2016/7/29
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