シャトー・ラフィット・ロートシルト について
1855年のメドック格付け制定の際、第1級に選ばれた4シャトーの中でも最高得点を叩き出し、名実ともにボルドーの最高峰に登り詰めたワインが、このシャトー・ラフィット・ロートシルトです。
1868年以降、ロスチャイルド(ロートシルトの英語読み)家が当主となり現在までその栄光を守り続けています。現在も5大シャトーの中で最も高値をつけることの多いラフィットはボルドーワインの頂点と認知されています。ラフィットのその名称は、『小高い丘』というフランス語に由来すると言われており、その名の通りポイヤック村とサンテステフ村の境の小高い丘に、美しい庭園とともに聳え立つ荘厳なシャトーです。一部の畑はサンテステフに属する区画ですが、特例としてラフィットの畑だけはポイヤックとして扱われています。
作付面積はカベルネ・ソーヴィニヨン70%、メルロー25%、残りの5%をカベルネ・フランとプティ・ヴェルドで分け合っています。ファーストラベルに使用されるブドウの平均樹齢はおよそ45年とされ、収穫後区画ごとにタンクに分け、それぞれのコンディションによって異なった手法を用いて緻密に発酵されます。
シャトー・ラフィット・ロートシルト1996 の特徴・評価
1996年のラフィット・ロートシルトは、現在樹齢20年を経ていることを考えると、驚くほど深い色をしていました。 ブーケは古典的なポイヤックで、鉛筆の削りくずと黒い果実を注入したスーボワがあり、男性的で少しよそよそしい感じもしますが、ぎゅっと凝縮され非常に輪郭がはっきりしています。 味わいは、さわやかなブラックベリーとボイセンベリーの果実のバランスが非常に良く、記憶していたよりもスパイシーで、フレーバーのクレッシェンドがあり、最初は控えめに見えますが、フィニッシュに向けて自信を持って広がります。 これはまだ熟成させる余地があると思うので、できればあと5~8年はセラーで寝かせることになりそうですが、実に模範的なラフィット・ロートシルトであり、マルゴーやムートンほどエレガンスではないにせよ、ボトルの中でますます良くなっていくことが想像できます。
ワイン・アドヴォケイト:98点
飲み頃:2020 - 2050
最終試飲日:2016/10/29
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